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有機的なひとが集う古民家レストラン。花崎訓恵さん

花崎さん写真

(草の庭を経営する花崎さん。草の庭店内にて)

プロフィール

吉賀町六日市生まれ。高校から広島に出て、萩の陶芸学校に通った後、家業を継ぐ為帰郷。テーブルコーディネーターとして家庭画報に掲載される等料理の腕を発揮。当時地元の素材に限定したケータリングを開始。徐々にお店を作りたいと07年に現在の店舗となる空き家を見つけ、自主改修。08年草の庭をオープン。天然酵母パンと焼き菓子、B&B宿を経営している。

有機的な生き方との出会い

子ども達に添加物の入った食べ物を口に入れないよう、子ども達が安心して食べられることのできるお菓子をコンセプトに天然酵母パンと焼き菓子を作っています。思えば小さい頃母からカップラーメンは良くない、という言葉を耳にしていたからかもしれません。ちょうどその頃六日市町が柿木村と合併。すぐに当時産業課長であった福原圧史さんとの出会いがあり、有機的な生き方ということを知りました。元々子どもが生まれた時に自然に育てようと思っていたこともあり、添加物を使わず有機無農薬の素材を徹底するようになりました。思えばケータリングの際に“地元のもの”と意識していたのは、ここの特徴があるものでないと、という意識があって。料理教室にも通っていたのですが、いい物っていくらでもお金かけたらできるんですよね。いい食材、いい食器。そうではなくこの山の中の、この田舎にあるものを使ってできるもの。そういった意識でいたらちょうど有機的な考えとも合った。
添加物が無いものが身体に良いという意識ももちろんありますが、それ以前にこの町の自然が大好きで、自然にあるものやなるべく自然に近い物をそのままを活かしたいんですよね。あまり手を加えないようにというこだわりが現在の形になっています。

現在の取り組み

2014年に親が経営する店も引き継ぎ、“kitchen草の庭”もオープンしました。そこでは昔からの巻き寿司の他、お惣菜やお弁当、ランチも食べることができます。もちろん天然酵母パンも購入できますし、有機野菜や添加物無しの調味料等も置いています。現在草の庭の草まんじゅうを開発中で、よもぎ、白インゲン、米酵母とここにあるものに徹底しているところです。
09年に草の庭有機塾という、柿木村地区が進めてきた有機農業、有機的な生き方を六日市にも広めようという趣旨の塾を月一回開催しています。六日市町の元町長が畑を有機に切り替えたこともあり、合併して福原圧史さんの音頭で有機的な志向の方々が集まっています。
他にも“なんまいの会”という、子どもの生きる力を育むこと、それを親も一緒に学ぶことを目的にした子どもイベントを月1回開催しています。自分の子どもにも“自然をなめるなよ”と言って育てたんですが、何も与えずここにあるものだけで工夫して遊んでいましたよ。小さい頃から切れる包丁を持たせて、子どもだからと甘やかさず育てた。現代はどんどん子どもに与えて生きる力を無くしているでしょう。食べ物も本物では無いものばかり。そんな子どものあり方をもう一度見直し、健全でこの町の自然が好きな子になって欲しいなという願いを込めています。


古民家レストラン草の庭外観

(古民家レストラン草の庭)

この町への想い

町全体が有機の里と自信を持って言えるようになることですね。一番気になるのは教育の面。現在町の教育委員長でもあることから、町全体の教育の在り方を考えるようになって。生きるということを学ぶには勉強ではなく体験が大切。町で食育も熱心に行っていますけど、食べることから生きることまで、保育園から小・中、そして高校と“どこでも生きていける逞しい子どもを育てる町だ”、と言える環境づくりを整えたいですね。
今年から吉賀高校に、環境教育で有名な滝口先生が来られるんです。海外まで世界中を飛び回っている方なのですが、その方と有機農業での繋がりが深い。高校だけが変わるのではなく、全体で見て行かなくては。
現在子どもが有機農業を学ぶ高校に通っているんです。息子も牛飼いになりたいと言っていて。夢は草の庭を一家で原料から加工販売までを行う一家で六次産業の形にすること。
牛からバターを作って、野菜や小麦も自分たちで作って。そんなことを夢見ています。

伝えたいこと

心身ともに元気に。食べ物とこの自然環境で子どもと一緒に逞しく育っていってください。子育てには本当に恵まれた環境ですよ!

ほか

■古民家レストラン草の庭ホームページは、こちら(外部サイト)へリンクします。

■草の庭ブログは、こちら(外部サイト)へリンクします。