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人生の第2ステージを吉賀町で。長谷川さん一家の場合

長谷川さん一家

(長谷川さんご一家)

プロフィール

神奈川県横浜市より移住。慎さん(47歳)博多生まれの横浜育ち。友紀さん(41歳)東京育ち。仁君9歳、和君5歳、圭君1歳。40歳になったら第2ステージ。水のきれいなところに住みたい、と、「水質日本一」に輝いた高津川の源流の町、吉賀町へ2009年3月に移住。
趣味/慎さん:登山、自転車、カメラ。学生時代は自転車でキャンプしながら日本中を旅したアウトドア派。友紀さん:糸紡ぎ。本来は外で遊ぶことは好きではなく、家の中のことをしているのが好きな3児の母。田舎での豊かな暮らしの中でゆったり子育て中。

よしか暮らしまでのステップ

2007年3月前職を退職。日本一周自転車の旅へ。
2008年3月移住先を探す。キーワードは“水”。
2008年9月ご両親の実家に近い吉賀町を訪問。
2008年10月~12月メキシコバスの旅(仁君3歳)
2009年3月吉賀町に移住、(お試し住宅)同産業体験を開始。(米・麦・大豆・なたね、ソバ、わさび)
2009年11月現在の家に移る。(集落の説得で大家さんから借りられることに。)
2010年3月独立就農。(米・栗・猟師)
2013年シエスタ開設。

よしか暮らしの理由

(慎さん)
きっかけは子どもが生まれたことですね。エネルギーが吸い取られてしまうような都会暮らしの中で長男が生まれた。「俺は元気に生きて、こいつが大きくなるのを見てやらなきゃ」と思い、仕事を辞めることを決意しました。第2の人生と言われる60歳はスピード感がなくなっていることと、体力・気力を考えると40歳だったんです。
前職は農業土木。その専門で何ができるか、答えを探すため自転車で日本1周の旅に出ました。旅をする中で日本の原風景である農村が荒れていく姿を目の当たりにし、「農家になろう」と決心。本格的に移住先を探し始めました。日本人の主食であるお米を作りたかったので、「水がきれいで、旨い米ができる土地」を探していたところ、広島に住む姉から吉賀町が水源である「高津川清流日本一」を見て連絡をもらいました。
早速町に足を運ぶと、「ワサビもあるし、米以外にも収入を得られるものもあるから、なんとかできると思うよ」と、吉賀町のふるさと案内人は言ってくれた。それまでに足を運んだ土地では始めから「お米主体では難しい」という話をして終わるところが多かったけれども、吉賀町は「なんとかなるけー、来てみんさい!」という懐の深さを感じ、次の日には移住することを決めました。
(友紀さん)
私の場所選びの条件は、日当たりが良くて、自分のいる場所が暖かいことだけ。田舎に来ることへの覚悟は決まっていました。それに、自分やることは当面子育てと家のこと。あとは糸紡ぎができればどこでも良かったんです。場所さえ決まれば、それからのことを色々考えられるので。

長谷川さん田んぼ

(長谷川さんの田んぼ)

よしかに住んでみて

(夫婦)
吉賀町の魅力は四季があるところ。そして、水と空気、食べものが美味しいことですね。
(慎さん)
自然がほんとに豊かで、川の水も透き通っています。
(友紀さん)
神楽をはじめ、伝統芸能も残っていて、季節ごとに祭りがあるのも楽しみの1つです。
ご近所からの頂き物や、ホームセンターに梅やらっきょうの瓶が並ぶなど、あちこちで旬を実感しました。
(慎さん)
買い物などの生活面のことは心配していたけれど、近くに21時まであいているスーパーもあるし、今は何でもインターネットで買えるので、来てみたら不便なことは何もなかった。また田舎暮らしをしながらも、島根県益田市、山口県周南市、岩国市など周辺の大きな町に1時間で出られる適度な距離感がいいですね。
(友紀さん)
来てみるまで病院については不安でしたね。近くに必要な病院があるか、救急車を呼んだら何分かかるか?って。
(慎さん)
子どもの急な病気の時はお隣の益田市まで行くので不便ではありますね。
休日は家族と家で過ごします。以前は仕事の時間が長く家族でいる時間が少なかったんですね。稼ぐことよりも家族でいる時間を優先した結果ここにいる。夏は川遊び、冬は雪など家族で過ごしています。
吉賀町は何かを仕組んでやっていこうとした時に、地域をコーディネートできる、変えていく楽しみがあるところが吉賀町の魅力。吉賀町は日本の中でも自然が豊かに残り、とても良い土地だと思うけれど、みんなが当たり前と思っているものを、そのままで満足するのではなく、もっといい当たり前にして未来に残せたらいいなあと思っている。自分の子どもの未来に自然を残そうとすることって大事だと思う。それができる可能性が吉賀町にはある気がするんです。

(美味い米選手権・田んぼの生き物調査の写真)

吉賀町での子育て環境のよさ

(慎さん)地域の見守り。これは大きいですね。
(友紀さん)子育てサロンが毎日空いているのはすごいと思う。お母さんも達もお互いに助け合ってやっています。自然が豊かな分、寒くても季節感があり、不満なことよりも良いところの方が多いです。地区の運動会(小中学校・公民館=在住者全員)があるなど、地区の皆で楽しむ機会が多いのが良かったですね。子どもの数が少ないので、年齢が上の子が下の子の面倒を見ることが当たり前なのも良いところ。ただ、クラブ活動や習い事の種類が少ないので、これならやりたい、とそれぞれの子が思えるものがあるともっと良いなぁと思います。
長谷川さんはみんなの居場所、“シエスタ”を立ち上げ運営されています。
日常的に世代間交流ができる場が欲しいという思いで立ち上げました。まだスタートしたばかりですが、七日市小学校の授業の場に使われるなど徐々に知られてきています。色々な交流が生まれていくことを期待しているところです。

また子育て環境は手厚いと思いますよ。
*高校まで医療費がかからない
*保育料無料
*給食費無料
*公立学校が中高一貫教育
これにはへーっと思いました。医療費も馬鹿にならないし、子どもがいる家庭は気になることだと思う。まずは色々考えても判らないことも多いと思いますので、実際に吉賀町に足を運んで肌で感じてみることだと思います。

アドバイス・一言メッセージ

(慎さん)有言実行と継続。UIターンの人は地域の人も注目しています。継続することでだんだんと認められていく。信念を持ってやり続けること。これが大切です。
(友紀さん)都会にあって吉賀町にないものはたくさんあると思います。そこはアイディアと行動力で自分が作っていく!!チャンスでもあります。無いものを求めるのではなく、自分で作る気持ちでいると良いですよ。

水源祭に参加

(水源祭に参加される長谷川さん(上部))

■支出の変化

移住前   移住後

 

 

 

 

     (移住前)(移住後)

※比率としては上記グラフのようですが、合計の支出は5万円以上は減少したとのこと。